MRI(磁気共鳴画像)検査に関する情報

MRI対応インプラントであることの重要性。

MRI(磁気共鳴画像)は、医療の現場でよく使用されている画像診断法です。MRI装置は強力な磁石を使って、人体内部の臓器と組織の詳細な画像を提供します。MRI検査は、さまざまな体内の医学的状態に関する診断に役立ちます。

医師は、MRI、X線、CTスキャン、PETスキャン、超音波などのさまざまな画像診断法を利用しています。必要な技術は診断内容によって異なります。他の種類の画像診断法よりもMRIが優れている点は、柔らかい組織や関節のより詳細な画像を得られることです。

  • 一般的に利用されるMRI検査(1.5テスラ)とは何ですか?

    一般的に利用されるMRI検査とは、1.5テスラ(T)という標準的な磁場強度で行われるMRI検査を指します。1.5テスラは整形外科の診断によく利用されます。

    現在販売されているCochlear™ Nucleus®(コクレア® ニュークレアス)人工内耳インプラントはすべて、磁石が入ったままで、1.5テスラでのMRI検査を行うことが承認されています。(Nucleus 22インプラントを除く。)

  • 高分解能のMRI検査(3.0テスラ)とは何ですか?

    高分解能のMRI検査とは、主に磁場強度3.0テスラで行われるMRI検査のことを指しますが、それほど多くは利用されていません。高分解能のMRI検査が最もよく利用されるのは、頭部や脳について診断を確定するために、医師がより詳しい画像を必要とした場合です。

    現在販売されているCochlear Nucleus人工内耳インプラントはすべて、磁石を外科的処置によって取り外せば、3.0テスラでのMRI検査を行うことが承認されています。(Nucleus 22インプラントを除く。)

  • Cochlear Nucleus人工内耳インプラントは、MRI検査に対応していますか?

    対応しています。

    現在販売されているCochlear Nucleus人工内耳インプラント(Nucleus 22を除くNucleusインプラント: Nucleus Profileシリーズ、CI24REシリーズ、24シリーズ)はすべて、取扱説明書の記載に沿うことを条件に、、MRI検査が承認されています。1

  • 他社の製品はMRI検査に対応していますか?

    製品によって異なります。他社の製品の中には、MRI検査ができないものもあります。

    さらに、頭部や脳のMRI検査を受ける際は、事前にインプラントからの磁石の取り外しが必要となる場合もあります。Cochlear Nucleus人工内耳インプラントは、頭部や脳のMRI検査を想定して、比較的容易に磁石の取り外しができるように設計されています。

    競合他社の製品の中には、磁石の取り外しが困難なものもあります。この場合、MRI検査の前に、より広範囲にわたる手術を行わなければならないことがあります。

  • 高分解能のMRI検査の前にインプラントから磁石を取り外さなければいけない理由は何ですか?

    頭頸部に高分解能のMRI検査を行う場合、インプラント内に磁石があると画像が損なわれることが研究によって示唆されています。これは、磁石がMRI検査に影響を及ぼすことにより、影(アーチファクト)を作り出すためです。このアーチファクトにより、医師による正確な画像診断ができないことがあります。

    このアーチファクトは、1.5テスラでも3.0テスラでも発生しますが、MRI検査の前にインプラントから磁石を取り外すことで対処できます。

    MRI検査の前にインプラントから磁石を取り外すことによって、頭頸部のMRI画像の可視性と有用性が向上することが研究によって示唆されています。

    これはどのインプラントの製品にも当てはまる事実です。

     

    磁石が入ったまま撮影した不鮮明なMRI画像


    画像提供:MHH
    Department of Neuroradiology,
    Hannover, Germany.

    磁石を取り外して撮影したより明瞭なMRI画像


    画像提供:Royal Victorian
    Eye & Ear Hospital,
    Melbourne, Australia

  • 頭部や脳のMRI検査を行うために、Cochlear Nucleus人工内耳インプラントから磁石を取り外すのはどの程度容易ですか?

    すべてのCochlear Nucleus人工内耳インプラントは、頭部や脳のMRI検査を行う場合に画像が不鮮明になるリスクに対処するため、磁石を比較的簡単に取り外すことができるような設計が採用されています。

    MRI検査の前に簡単な外科的処置によって磁石を取り外します。その後は、体外装置である送信コイルを頭部に装着するために、一時的な保持ディスクを使用します。このため、装用者に音が聞こえなくなるのは、サウンドプロセッサを外す必要のあるMRI検査を実際に受けている間だけとなります。

    MRI検査が完了したら、新品の滅菌済み磁石をインプラントに挿入します。

  • コクレア以外の人工内耳インプラントの製品は、すべて取り外し可能な磁石を備えているのですか?

    いいえ。人工内耳インプラントの製品の中には、MRI検査の際に磁石を取り外すことができないものや、磁石を取り外す際の処置が複雑なため、より広範囲にわたる手術を必要とするものもあります。

    インプラントから磁石を取り外さないと、頭部や脳のMRI検査を行うことが難しいため、他社のインプラントの装用者には、MRI検査以外の対処方法を探す必要が生じることがあります。

  • 3.0テスラは、臨床で使われている最も強力なMRIですか?

    いいえ。MRI装置の磁場強度は、0.2 テスラから7.0 テスラまでありますが、1.5 テスラの装置の使用が最も多く普及しています。(厚生労働省の承認が得られている臨床用MRIは3.0テスラまでであり、7.0テスラは未承認品として研究用に使われています。)

  • その他の考慮すべきこと?

    MRI装置の磁場は、時に人工内耳インプラント内の磁石の磁力を弱めることがあります。この場合、MRI検査後にサウンドプロセッサの送信コイルが頭部にしっかり付かないことがあります。その際は、新品の磁石に取り換えることで対処できます。

免責事項

難聴の治療については、医師にご相談ください。難聴の状態に応じたアドバイスを受けることができます。弊社製品はすべて、医師からの指示がなければ使用できません。

国によってはご利用になれない製品もあります。 詳細については日本コクレアまでお問い合わせください。

参考文献

  1. Patients with a Cochlear Nucleus implant may be scanned with 1.5 T MRI under the conditions detailed in the Instructions for use for their device.